日本の祭りを訪ねて
大磯の左義長(おおいそのさぎちょう)
 
大磯の左義長(おおいそのさぎちょう)(1)

今回ご紹介する「大磯の左義長」は小正月の行事です。左義長はドンド焼きとも呼ばれ、正月飾りや書初めなどを焚き上げて一年の無病息災を祈願する火祭りで全国的に行われています。美しいビーチで知られる神奈川県大磯町で行われる左義長は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。サイト(斎灯)と呼ばれる、正月飾りなどを積み上げて作った円錐形の塔を燃やす大磯の左義長が始まったのは、江戸時代初期です。当時、疫病がはやり大勢の子どもが亡くなったことから、大磯町の各地区にまつられているセエノカミ(セエノカミサン/セイノカミサン)と呼ばれる道祖神に子どもたちの無事を祈願し、サイトを燃やして厄をはらったということです。

 
大磯の左義長(おおいそのさぎちょう)(2)

祭りの3日前、各地区の道祖神のそばにお仮屋(かりや)と呼ばれる木造の小屋が建てられます。中には道祖神の御神体をまつる祭壇と賽銭箱が設けられ、地区の子どもたちが神様のお守役として詰めます。地区の大人たちは各地区のお仮屋を巡拝して子どもたちの健やかな成長を祈るのが昔からの慣わしで、お仮屋の子どもたちはお参りに来た大人たちを太鼓を叩いて出迎えます。サイトの材料になる正月飾りを集めるのも祭りの主役である子どもたちの役割です。今は少子化で子どものいない地区もありますが、昔の子どもたちにとってリヤカーなどを引きながら近所の家を回って正月飾りを集めるのは心躍る体験で、大人たちが正月飾りと一緒にくれるお菓子が楽しみでした。

祭り当日の沿早朝、お仮屋は解体されて集めた正月飾りなどと一緒に会場の北浜海岸に運ばれ、これらの材料を使って地区の大人たちがサイトを作ります。現在、左義長に参加するのは9地区で、昼には所定の位置に長さ約10メートルの竹を芯にした円錐形のサイト9基が立ち並びます。

 
大磯の左義長(おおいそのさぎちょう)(3)

サイトの点火は午後6時半です。昔ながらに火打ち石を使い9基同時に火をつけます。サイト全体に火が回ると炎は天を焦がす勢いで、暗い海を背景に9つの火柱が立ち上る光景は幻想的です。そしてサイトは約1時間燃え続けます。また、残り火で団子を焼くのもお楽しみのひとつで、食べると風邪をひかないといわれています。

大磯の左義長が同種の祭りと一線を画しているのは、火祭りと一緒にここでしか見られない珍しい伝統行事がいろいろと行われるところです。そのひとつがヤンナゴッコというその年の豊漁豊作を占う綱引きです。引っ張り合うのは、道祖神の小さな仮宮を載せた木のそりで、両側に綱が結びつけられています。サイトが燃え尽きる頃合いに、白いふんどし姿の男衆数名が伊勢音頭を歌いながら一方の綱を持って海に入り、もう片方は砂浜にいる人たちが握り、両者で引っ張り合います。これが海の神様と山の神様との綱引きに見立てられ、海側が勝つと豊漁、陸側が勝つと五穀豊穣になるといわれています。

大磯の左義長は、地区の子どもたちの数が減ってしまった今も、子どもの健やかな成長を祈って行われる地域の大切な行事として受け継がれています。

 
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