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VOL.02 3月号 復刻堂 ~世代を超えて愛されるもの~
おいしさで話をしよう
『おいしさで話をしよう』は、ダイドードリンコ製品の「こだわりのワード」に関連するプロフェッショナルの方を取材させていただき、その方の仕事ぶりやこだわりをご紹介していきます。
今回の『SELECT DRINK』第2回は、復刻堂シリーズ。子どもから大人まで、世代を超えて愛されるおいし・なつかし・あたらし飲料。なつかしい味わいをデザインとともにお楽しみください。
人生のドラマがにじみ出る仕事 今月のプロフェッショナル『紙芝居師』
拍子木の音に胸躍らせ、水飴や駄菓子を頬張りながら見た「紙芝居」。「紙芝居のおじさん」は絶妙なタイミングで「続きはまた来週…」と去っていく。紅く染まるまちなみと夕げの香り。紙芝居の続きにワクワクしながら家路についた、そんな記憶を、どれだけの人が辿れるだろうか。ところが、昔懐かしいはずの「紙芝居のおじさん」が、今大活躍している。子どもたちから飛び出す容赦ないツッコミと、紙芝居師の絶妙な返し。生ライブだからこそ生まれるエンターテインメントは、懐かしいのにどこか新しい。
第2回目となる『おいしさで話をしよう』のプロフェッショナルは、紙芝居師集団『ヤッサン一座』の皆さんです。座長のヤッサンは、40年ほど前、当時大阪府だけに残っていた紙芝居業者免許を取得し、以来、紙芝居師として日本はもとより海外にも紙芝居の魅力を伝え続けていらっしゃいます。そのヤッサンのもと、プロの紙芝居師として活躍する若手の皆さんに、今回はお話をお伺いしてきました。「らっきょむ」、「だん丸」、「ははうえ」、「グリえもん」、「あおくま」…。名前を聞いただけでもワクワクする5人のお弟子さんたちにとっての“世代を超えて愛されるもの”とは何か…。

さぁ、『おいしさで話をしよう』のはじまり、はじまり~!
紙芝居は生ライブ!人間味が出るからこそ面白い
杉澤 皆さんのプロフィールによると、声楽家さん、元保育士さん、早期退職された元校長先生など、異色の経歴の持ち主ばかりですね。
らっきょむ 僕は農業の仕事もかけもちしてますよ(笑)。それぞれが個々に活動しながら、一座としての公演も行っているんです。
杉澤 よくこんな面白い方々が集まったものですね!

取材中もボケとツッコミが飛び交い、わきあいあい。取材陣もお腹を抱えて笑いっぱなしでした。
だん丸 実は、昨年オーディションをしたんです。全国から350人くらいの応募者が集まって、受かったのはほんの数人。上手い下手よりも人生にドラマを背負ってる人の方が受かってます。面白いんですよ、紙芝居って唾のかかる距離で話すのでどうしても人間味が出るんです。
ははうえ 私たちの紙芝居は、裏に書いてあるものを読むんじゃないんです。ちゃんと筋は覚えておいて、その日のお客さんの空気を読みながら、今日はのってるからこのタイミングでギャグを言おうとか、子どもたちの気がそれてるから大声出してみようとか、変えていくんですね。子どもたちは何をしかけてくるか分からないので、そりゃ恐ろしいですよ(笑)。でもそのライブ感がたまらないんですよね。
グリえもん 同じ演目をしても思ったように進まないので、結局完成形はないんですよ。そこが魅力かな。やってもやってもゴールがない、小さなゴールはあるけど、同じところをぐるぐる回ってるんじゃないかと思うこともありますね。

オーディション風景を動画で拝見。そこにも紙芝居にできそうなほどの人間ドラマがありました。

京都駅前で10台もの自転車&舞台を立てて街頭公演したという、紙芝居マラソンの風景を見せていただきました。「写真で見るだけでも楽しそう!」。
杉澤 だん丸さんは、ヤッサンの息子さんなんですね。小さい頃からずっとヤッサンの紙芝居を見てこられたと思うんですが、どうして同じ道を選ばれたのですか?
だん丸 僕が紙芝居の演者になったのは、実はつい最近のことなんです。父である師匠は紙芝居とは別に『土日楽校』という、子どもたちの遊び場を運営してたんですけど、僕も『土日楽校』が大好きで、仲間たちと、いつかずっと一緒にいられる場所をつくろうと話していたんです。ある時、そのチャンスが突然訪れて、僕はポンと飛び込みました。仲間たちに先行って待ってるからって。でも誰も来ない。人間頭で考えたら、面白くない人生を選んじゃうんですね。だっておっかないじゃないですか、将来のことを考えたら。結局3年間一人で頑張ったけど、力及ばず実家に帰ろうとしたんです。でもその直前、師匠が東京で仕事があるっていうんで、見にいったんです。

はがきサイズの画用紙4枚で紙芝居をつくり、参加者に披露してもらうという「対話の小箱」。だん丸さん作、サッカーボールの紙芝居は最後に本物のサッカーボールが頭上に飛んでくるという3D演出も!!新しい!
杉澤 どんなお仕事だったんでしょう?
だん丸 それは小さい頃から散々みてきた紙芝居だったんですけど、その公演中の2時間、子どもたち200人をおしっこにも行かさず、一歩たりとも外にもやらず、惹きつけたままだったんです。「これだ」って、紙芝居師のすごさに初めて気がついたんです。
杉澤 今まで見てきた紙芝居とは違ったものが見えたのでしょうか?
だん丸 紙芝居は正面から見るじゃないですか、紙の裏側には一人しか立てないんですよ。紙芝居は見るよりも、紙の裏側から楽しんでる子どもたちの顔を見ている方がよっぽど面白いってことに気がついたんです。今は絵の方だけでなく、演じることを勉強しています。
杉澤 最近は小学校などに出張公演もされているとか。
だん丸 紙芝居を見せるだけじゃなくて、自分で作ってもらったりもしているんです。ハガキぐらいの4枚の紙に絵を描いて、自分で演じてもらうんですけど、子どもたちの発想は面白いですよ。僕らも毎回驚かされます。
今回のプロフェッショナル
ヤッサン
1972年に当時大阪府だけに残っていた紙芝居業者免許を取得後、全国でも営業。「紙芝居のヤッサン」と人気を博す。現在、京都国際マンガミュージアムでは休館日を除く毎日、ヤッサン一座の紙芝居を見ることができる。
→ヤッサン一座の紙芝居
らっきょむ
演劇で培った発声と表現力を活かし、様々なイベントで大活躍! 兼業農家という一面も。
だん丸
ヤッサン(父)の姿を幼少の頃から見て育つ。ヤッサンの紙芝居スピリッツ・ユーモア・あたたかさを引き継いだ紙芝居は必見!
ははうえ
ある時は母親、またある時はプロの声楽家、はたしてその正体は…!?
グリえもん
元保育士であり、現役絵本作家、イラストレーターとしての顔も併せ持つ異色の紙芝居師。
あおくま
一番のニューフェイスで元校長先生。残り4年の任期を待てず自ら教壇を降り、夢の紙芝居屋さんの舞台に立つ!

「おいしさで話をしよう」レポーター
杉澤 友香
街頭の紙芝居を見たことはありませんでしたが、なぜか懐かしい、あたたかな気持ちになりました。それにしても皆さんのバイタリティには圧倒されてしまいました。これがパフォーマンスの源なんでしょうね。
大人には懐かしく、子どもには新しい紙芝居の面白さ
杉澤 紙芝居師である皆さんにとっての『プロ』とは、何でしょうか?
らっきょむ 常に何かを背負ってるのがプロかなって思うんですけど、いつも自問自答してます。口演(※一人で演じること)するごとに自分たちのブランドやお客さんの期待が高まっていくのがわかるので、続けていくためには、プロであり続けるしかないかなと。でもアマチュアイズムも忘れたくないんですよね。
ははうえ プロの芸術は、お金を出してでも見たいと思ってくれるお客さんと、お客さんを満足させられる演者がいて成り立つんですね。プロの紙芝居師という道を切り開いた師匠は、本当に大変だったと思います。だから、ヤッサン一座だったらちゃんと稼いでいけるって信じている人がここに集まってるんです。
あおくま 僕の小さい頃にはまだ街頭の紙芝居があって、その時のなんとも楽しい感覚が未だに残ってるんですよ。だからどうしても紙芝居師になりたかったんです。紙芝居って、毛穴からすーっと染みこむ様にカラダに入ってくるんですよ。なんせ人間は本来アナログな生き物なんですから。だから今の子どもたちが見ても、僕が幼い頃に味わった気持ちを絶対感じてもらえると思う。僕たちの紙芝居は、大人も子どもも、昔の紙芝居を知っている人も知らない人も、世代を超えて楽しんでもらえるものだと思います。

アドリブと即興が織り込まれて、見ているものをどんどん引き込んでいく。
この日は学校の授業として招かれたヤッサン一座。子どもたちの表情が七色に変化する。
撮影協力:一燈園小学校
杉澤 これからもプロとして紙芝居という文化を築いていってほしいですね。ところで、紙芝居ってどのくらいの歴史があるんでしょう?
グリえもん 昭和の初期、一説には昭和5年と言われていますから、80年ぐらいでしょうか。
だん丸 子どものころ紙芝居を見ていた大人には懐かしく、今の子どもたちには新しい。だから、僕らも復刻堂ですね(笑)。
復刻堂 コーヒー
「おいしさで話をしよう」クイズ クイズに答えてプレゼントに応募しよう!
第2回の『おいしさで話をしよう』はいかがでしたでしょうか。クイズに正解された方の中から、今月のセレクトドリンクである「復刻堂 コーヒー」1ケース(275g×24缶)を抽選で10名様にプレゼントします。お一人様1回の応募に限ります。締め切りは、3月31日、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。