開発物語 vol.3 Dデザイン標準自販機
ユニバーサルデザインの導入は、未来の自販機の、はじめの一歩

すべての人が使いやすい自販機へ

誰もが使いやすいと感じていただける自販機の研究開発は、まさにいま、始まったばかりです。ユニバーサルデザインという言葉も一般的になってきたと思いますが、その本質というと、まだまだ。その概念の捉え方もまちまちではないでしょうか。
基本は「すべての人が使いやすい」こと。これに尽きると思います。お子様からお年寄りまで、男性でも女性でも。健常者はもちろん障害を持つ人も。優しさが一番必要なお客様に注目することで、少しずつですが使いやすさを向上させていきます。ボタンや表示文字を大きくしたり、硬貨や紙幣を可能な限り入れやすくしたり、商品を取り出しやすくしたり……と、改善するべき点は無限です。
誰もが使いやすいと感じていただける自販機の研究開発は、まさにいま、始まったばかりです。

Dデザインの自販機
Dデザインの自販機

かつては色とりどりの自販機があったようですが、現在は白を基本に各社のロゴマークがデザインされ、清潔さが配慮されています。
当社も基本ベースは白色です。そこにロゴマークと、私たちが「Dデザイン」と呼んでいるイエローオレンジ色の太いラインを配置しています。DyDoのDをアレンジしたデザインですが、自社の自販機の区別にも大きく役立ち、遠くからでもDデザインのラインが眼に飛び込んでくると思います。
これも、わかりやすいという視点では、ユニバーサルデザインといえるかもしれません。

イエローオレンジ色は、世界の流れ!

わかりやすい、識別しやすい。これは視覚に障害を持つ人に必要な条件です。
最近では、一番識別しやすい色は、イエローオレンジ色だといわれていますから、先ほどのDデザインもそうですが、硬貨の投入口、つり銭の取り出し口、解説シートの色などは、すべてイエローオレンジ色に統一しています。そうすることで、ユニバーサルデザインの目的である使いやすさが向上し利便性が高まります。
ただし、これもユニバーサルデザインの一例に過ぎず、改善点はまだまだあります。

解説シート
利用方法や解説のシートも、基本ベースはイエローオレンジ色。
硬貨の投入口
硬貨投入口もイエローオレンジのリングで目立つデザインに
つり銭の取り出し口
つり銭返却口も、イエローオレンジ色で目立つ仕様に

取り出し口が12センチアップ
開発者近影 現在、設置が進んでいる自販機には、秘密があります。
お気づきのお客様も多いと思いますが、商品の取り出し口が従来よりも12センチ上にあります。かがみ込むという動作が、人間の行動の中で意外にも負担が大きいことから、本格的な改良を検討してきました。10センチ、15センチ、20センチと、高い場所にあるほど、楽な姿勢で商品を取り出すことができます。
本質的なユニバーサルデザインという観点に立てば、商品の取り出し口はより高い場所にあることが理想ですが、商品の収納量や製造工程上の問題などがあり、今回は12センチのアップに留まりました。ここには、改良の余地がまだまだあると思いますので、より便利に使いやすい自販機の研究開発を、これからも続いていきます。