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開発秘話を担当者に取材!ダイドードリンコのおしゃべり自動販売機について開発経緯・活用事例を深堀りしてみた

2023/11/16

目次

◆ はじめに

◆ おしゃべり自動販売機とは?

◆ 開発経緯インタビュー

◆ おしゃべり自動販売機の活用事例

◆ まとめ

 

皆さんは『しゃべる自動販売機』に出会ったことはありますか?

『しゃべる自動販売機』ってなに?と思われた方がほとんどかもしれませんが、実はダイドードリンコの自動販売機はお金を入れると「まいど!」と挨拶してくれるのです!近くに人がいないのに勝手にしゃべって「びっくりした…!」とお客様に言われることもしばしば…。

そんなちょっぴり切ない、でも元気いっぱいのおしゃべり自動販売機について、ダイドードリンコ社員が調査してみました!

  

 

 

おしゃべり自動販売機とは?

おしゃべり自動販売機とは、その名の通り機体から音声が流れる自動販売機です。元々は「まいど!」「おおきに!」など挨拶としての音声フレーズが流れていましたが、最近は啓発活動(防犯、熱中症対策など)や音楽を流すなど活用方法も様々です。おしゃべり自動販売機の展開はどのような形で開発され、活用されているのでしょうか。ダイドードリンコの自販機営業企画部の担当者にインタビューしてみました!

 

 

開発経緯インタビュー

編集部:浅井さん、おしゃべり自動販売機について記事を書きたいので、開発経緯を教えてください!

浅井さん:面白い記事だね!実は自動販売機のおしゃべり機能は、当時ダイドードリンコの自動販売機に付いていたポイントカード(商品を購入するごとにポイントを加算していくサービス)の「音声ガイド」として導入したことがきっかけなんだよ。

 

編集部:ポイントカードの使い方を自動販売機が音声で説明してくれたんですか!?おしゃべり自動販売機はポイントカードがきっかけとなって開発されたものだったんですね!

浅井さん:当時は業界の競争が激化する中、自動販売機は1990年代後半から省スペース化とコストダウンが進んで、デザインもシンプルで味気ないものになろうとしていた。そこで「自動販売機をお店」と捉える当社ならではの取り組みとして、お客様とコミュニケーションが取れる「ポイントカードと音声機能に着目」したんだよ。

 

編集部:ダイドードリンコならでは!確かに他のメーカーさんではあまり見かけない機能ですもんね。

浅井さん:音声で説明する自動販売機は、1980年代にも設置していた事があるんだけど、当時は機械がしゃべる事になじみが無くて「うるさい」など、なかなか受け入れられなくて…。以来、自動販売機がしゃべることは業界のタブー!?とされてきたんだよね。
でも2000年代になると、銀行のATMや駅の券売機など、しゃべる機械が増えてきた。そこで改めて「今ならしゃべっても違和感無いんじゃないか!?」と考えて再チャレンジしたんだよ。
 

名古屋弁のおしゃべり機能

 

編集部:開発する中で工夫されたことはありますか?

浅井さん:しゃべるとはいえ自動販売機だからね。より温かみを出すために、無機質な合成音声ではなくて、人の声を使うことにしたんだよ。声優さんに感情を込めていただいて、まさに自動販売機の前にいるお客様に語りかけるように意識した。開発当時は女性の声で30フレーズの標準語を展開したんだけど、すぐに「自動販売機にいってらっしゃいと言われるのが日課になりました」や「ビックリしたけど楽しいですね」というお客様からの嬉しいお知らせがホームページなどに寄せられて、嬉しかった!

 

編集部:当時は女性の声だったんですね!おしゃべり機能といえば、男性の「まいど!」という声のイメージが強いのですが…(笑)

浅井さん:そうそう、テレビとかで関西弁が日常会話的に使われていることをヒントに、誰が聞いてもわかりやすい関西弁のおしゃべり機能を追加して、全国の自動販売機に導入したんだよ。フレンドリーなイメージと軽やかな男性の声で親しみやすいイントネーションが話題になって、おしゃべり機能が市民権を得つつあるなと感じたのもこの頃だね。

2005年になると、外国語を追加して、英語・ポルトガル語・中国語が流れる自動販売機を観光地に設置したり、年末年始やクリスマスといった季節のイベントにも対応したフレーズを加えて、もっと楽しんでもらえるように工夫した。標準語、関西弁だけじゃなくて、津軽弁、名古屋弁、博多弁なども増やして、より地域色を強めたおしゃべり機能が登場したんだよ。お客様にダイドードリンコの自動販売機をより身近に感じていただきたいと思って取り組んでたら、バリエーションが増えていった、というわけ(笑)
 

おしゃべり自販機

 

編集部:地域の言葉でしゃべる自動販売機があったら、ほっこりしますね!いつまでもお客様に親しんでいただく創意工夫が大事ということですね。浅井さん、ありがとうございました!

 

 

おしゃべり自動販売機の活用事例

様々なロケーションで設置されているおしゃべり自動販売機ですが、どのような場所で活躍しているのか、気になりませんか?

この章ではおしゃべり自動販売機の活用事例をご紹介させていただきます。

 

【活用方法】

オフィス:健康経営の呼びかけ、CMソング、社長の声で従業員様を応援

工場:安全啓発、水分補給の呼びかけ

地域:交通安全・防犯・防災の呼びかけ

その他:学校の校歌を流す(学生向け)、電車の音声を流す(鉄道ファン向け)等

 

【事例1:安全啓発と環境呼びかけ】

https://www.dydo.co.jp/jihankiconsul/upload/565ea91f02e8fe03bc24c25ddc8507dd474e127f.jpg

京都府トラック協会様では、売上の一部が京都の緑を守る取り組みを進める「公益社団法人京都モデルフォレスト協会」へ募金される自動販売機を2023年に設置されました。商品を購入される皆様に募金型の自動販売機であることを知ってもらうために、自動販売機から音声を流しています。また、同時に安全運転に関する呼びかけを行うことで、ご利用者様の安全意識向上をめざしています。

▶京都府トラック協会様へのインタビュー記事はこちら

 

【事例2:ほんわかする秋田弁で地域を盛り上げる!】

https://www.dydo.co.jp/jihankiconsul/upload/e374af9b7e4aeec22edee3fd3be0c9d85d8fd15a.JPG

由利高原鉄道様では、企業PRと地域活性化に貢献するため、車両のデザインをラッピングした自動販売機を設置されました。カラフルな車両ラッピングだけでなくおしゃべり機能も追加し、ドアの開閉音チャイムののち、ほんわかするニュアンスの秋田弁が流れます。音声は地元の方々にも参加いただき、由利高原鉄道様が大切にされている「地域とともに」というキャッチフレーズにマッチした企画になっています。どんな音声が流れるかは、是非現地で聞いてみてください!

▶由利高原鉄道様へのインタビュー記事はこちら

 

このようにおしゃべり自動販売機はロケーションに関係なく、幅広い分野で活躍しています。設置する場所やオーナー様によって、様々な想いをのせて企画されているんですね。

ちなみにダイドードリンコ本社の自動販売機は、音声で健康経営を呼びかけています。いくつかある音声の中からランダムで会長の「健康第一!」という声が流れます。会長の声が聞けるとラッキーです♪ 

 

 

 

 

まとめ

本記事ではダイドードリンコのおしゃべり自動販売機について説明をさせていただきました。ただ単に音声が流れる自動販売機というだけでなく、ロケーションごとにオーナー様の想いが詰まった自動販売機なんだな…ということを改めて実感しました。

是非、皆さんの地域でも『しゃべる自動販売機』を探してみてください!自動販売機を通じて皆様に少しでも楽しさやわくわくを感じていただけると嬉しいです。
 

ご質問やご要望があれば下記ボタンからお気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人

ダイドードリンコ株式会社 平尾

新卒入社後、自動販売機の新規営業を4年半経験し、

現在は設置事例インタビューや関連記事の執筆を担当しています。

本記事がDyDoのユニークな自動販売機を知っていただくきっかけになれば嬉しいです!

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