開発物語 vol.4 ユニバーサルデザイン自販機
使いやすさを可能な限り追求するユニバーサルデザイン自販機の役割は大きい

ユニバーサルデザインの定義

ユニバーサルデザインとバリアフリーは混同されがちですが、その考え方は違います。バリアフリーは、より快適 な社会生活をする上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味。
ユニバーサルデザインは、年齢、性別などにかかわらず 、多様な人々が利用しやすいよう生活環境を整備する考え方です。もっと簡単に言えば、地球上に暮らすすべての人を対象にしています 。体の大きな人や小さな人、力の強い人や弱い人、手の大きさも異なりますし、右利き・左利き……、一人ひとりのあらゆる個性を尊重 することが、とても重要なのです。ユニバーサル自販機

作る視点ではなく、使う視点を重視
ユニバーサルデザインは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士によって広められました。博士は「さまざまな人々が、いつでも、どこでも、分け隔てなく安心して使える製品を開発することが、未来をめざす製品作りの基本になる」と呼びかけ、「ユニバーサルデザインの七原則」を提唱しました。
「作り手の考え」が優先されていた時代に、大きな波紋を呼んだことは言うまでもありません。「使う人の立場で考えて作る」ことの大切さは、現在のモノづくりの基本になっています。
使う人の年齢や性別などに関係なく、同じように使うことができる自販機。不安、不満、不都合を可能な限り改良し続けること、それが、ユニバーサルデザイン自販機の基本概念です。
ユニバーサル自販機

「ユニバーサルデザインの7原則」

1: だれもが使える
どんな人であっても使いやすく、受け入れられるデザインであること
2: 柔軟に使える
幅広い個人の好み、及び能力に適合するデザインであること
3: 簡単に、かつ直観的に使える
使い方が簡単に理解でき、使う人の経験、知識、言語、意識の集中の度合いに依らずに、使うことのできるデザインであること
4: わかり易い
情報の取得に努力する必要がなく、また、使用時の周囲の状態、及び使う人の感覚能力に依存しないデザインであること
5: 誤用を許容する
故意ではない、あるいは、意図しない行動によってもたらされる事故、及び被害をできる限り抑えるデザインであること
6: 弱い力で使える
効率よく気軽に、最小限の身体への負担で、使うことができるデザインであること
7: 使うのに適切な大きさと広さをもつ
身体の大きさや、動かせる範囲に関わりなく、近づく、手を伸ばす、操作するといった動作に差し障らない大きさ、あるいは広さであること
シンプルフォルムに満載した思いやり機能
硬貨投入口周辺 紙幣挿入口
ステージを設けてスムーズな操作を目指した紙幣挿入口
商品選択補助ボタン
硬貨を一度に複数投入できる一括投入口
小さい力で容易に操作ができる大型のコイン返却レバー
片手でにぎって取り出せる受け皿タイプの釣銭返却口
※硬貨投入口や商品取出口などには点字が施されている
商品取出口 ユニバーサル自販機 全体図 最上段の商品に対応した見やすく押しやすい低い位置でも操作できる商品選択ボタン
ユニバーサル自販機 各部解説
商品や小物が置けるテーブル
かがまず楽な姿勢で商品を取出せる上部取出口。 テーブル
人にやさしい自販機を増やしたい!

開発者近影
ユニバーサルデザイン自販機は、すべての人が無理なく自販機を使えるように操作性・操作方法などが工夫された親切設計です。
商品の選択ボタンは最上段の選択ボタンに連動したボタンを低い位置にも設けています。これにより、小さなお子様や車椅子を利用される方でも無理なく最上段の商品を選んで頂くことができます。そして商品の取り出し口については、腰をかがめなくても取り出すことができるように高い位置に設けています。また、コインの投入をスムーズにするために、投入口は受け皿型となっており、一度に複数投入できるようになっています。
これからも使う人の立場で自販機の開発を進め、多くの人にご利用いただきたいと考えています。